動画「メタルマスクM2コート0402開口クリーニングなし15枚連続印刷でのはんだ転写形状比較」について

更新日: 技術コラム

この動画では基板へのはんだ印刷を行う際に使用するメタルマスクに撥水・撥油性に優れるコーティング「M2コート」を施しています。今回はメタルマスクの半分にのみコーティングを施し、はんだの印刷性を比較してみました。

<条件>

開口:0.2×0.2㎜ 板厚:0.1㎜ はんだ粒径 25~36μm

 

開口サイズは0402サイズを想定し、クリーニングをせずに15回連続ではんだ印刷を行いました。動画では印刷後の基板の中から5枚目と15枚目をピックアップし、比較しています。

まずは5枚目の基板を見てみます。メタルマスクのコーティング無しの部分で印刷したはんだは形が崩れ、ブリッジが発生して繋がってしまっています。対してM2コートを施した部分で印刷したはんだは四角い形状をきれいに保っています。

同様に15枚目の基板を比較します。コーティング無しのはんだはブリッジだけでなく、小さなはんだのボールが飛び散っています。M2コートで印刷したはんだはブリッジの発生すらなく、形状が安定しています。

このように、微細チップの狭隣接印刷には、はんだの高さ・体積・形状の安定性が課題となります。M2コートはこれらの課題に対して効果を発揮します。メタルマスクの断面と基板面側に撥水・撥油コーティングをすることにより、はんだの版残り・不足・飛び散り・フラックスのにじみ等を低減しているのです。これらが減るということはクリーニング回数やクリーニング時間も減らせるという事です。印刷後、使用したメタルマスクを自分で洗浄したのですが、コーティング無しの部分に比べてM2コート面の洗浄はとても楽で、早く終わりました。

この動画では触れていませんが、M2コートは効果持続性についても非常に優れています。

これらの特性から、M2コートは車載(電装)品、モジュール製造、半導体、微細実装EMSなど高品質実装を求められるお客様から高い評価をいただいています。